朝7時にホテルを出て、徒歩で仏国寺へ向かう。
まだ車はほとんど走っていない。薄暗いし、山の麓だから不気味なくらい静かだ。
静まり返った空気の中、仏国寺の門前町までやってきた。
仏国寺の道を挟んだ前には駐車場と土産物屋、食堂が並んでいる。その裏の方にはモーテルなど安く宿泊ができるホテル街だ。
日本もそうだと思うが、韓国の田舎、特に山の麓辺りでビジネスホテルを探すのはかなり難しい。だから、私もモーテルには泊まることがあるのけど、当たりハズレがもちろんある。お宿にこだわりがないのなら、選択肢に入れてもいいと思う。ただ、宿泊を決める前に部屋を見せてもらうなどの対策は必要だと思うが。
朝早くから営業をしている食堂はほとんどなかった。やっと明かりがついた店を見つけ、簡単に朝食をとって、仏国寺へと向った。
朝の仏国寺は観光地特有の喧騒は全く感じられなかった。観光案内所も閉まっているし、露店や境内の土産物屋も閉まっている。団体観光客どころか、個人観光客もいない。一番残念なのは、大雄殿などの扉が閉まっていて、外からお参りができないことだ。横の扉から中に入って行けばいいのかもしれないが、なんとなく残念な気持ちになった。
入場券を買いに行って驚いた。一人5,000ウォン。以前訪れた時はたしか4,000ウォンだった。韓国の物価はうなぎのぼりというけど、こんなところにも値上げの波が来ているらしい。
閑散とした境内を一通り見てまわり仏国寺を後にした。観光であるなら、ここからバスに乗って石窟庵まで行くところだけど、当然遊歩道(登山道へ続く)へ進んだ。
遊歩道は綺麗に整備されている。背の高い針葉樹が並び、時折カチガラスの鳴き声が聞こえる。とても気持ちの良い道だ。この森が豊かなのは、リスがいることでもよく分かる。時折勾配が急な階段があるけど、景色を楽しみながら進めば、苦にならずに石窟庵の入り口まで辿り着く。だいたい一時間ほどの道のりだ。
遊歩道の終わり・石窟庵の入り口には、チケット売場と小さな売店がある。先を急ぐ前に入場料を確認すると、やはり5,000ウォン。この慶州の世界遺産を二ヶ所まとめて観光すると1,000円位かかることになる。ソウルでは世界遺産の宮殿がたくさんあるからめずらしくないかもしれないが、釜山旅行になれている人にとっては予想外の出費になるかもしれない。
トハムサンへと続く登山道は石窟庵の入り口とは逆側のチケット売場の傍にある。頂上へ向かう前に石窟庵へ行くのも考えたけど、石窟庵は入口から距離(片道20分近く)があるため、先を急ぐことにした。
ここからやっと登山道らしくなる。道は狭くなったし、木々の背も低く感じる。そして少し開けた場所に出るとすぐに頂上だ。
この山の最大の魅力は何と言っても2つの世界遺産を抱くことだろう。韓国の仏教文化に触れながら山歩きが楽しめる。体力に自信がない場合も、仏国寺から石窟庵の往復は1時間に1本程度バスが運行しているため、手軽に楽しむことができる。新年の朝日をどの場所で拝むのかは分からないが、頂上から見渡せる山並みは心癒される。
仏国寺は桜の名所としても知られているから、春を待って花見と一緒に山歩きを楽しむのもいいかも知れない。
Part1はコチラ↓↓↓
慶州市外バスターミナルに着いた頃には昼の13時をとうに過ぎていた。釜山金海国際空港に降り立って、直接バスに乗ってきてしま…